6. 最後に ~古民家に対して想うこと~
古民家の特徴として、
今では簡単に手に入らないような、じっくり育った密な木材が使われていたり、
今の時代とは違い、必要な時間以上に手刻みで丁寧に仕上げられ、時には遊び心も散りばめられていたり、
先人の努力の「賜物」に、何度も驚かされ、感心させられます。
それは、流行ることも廃ることもない、ずっと見ていられる、魅せられる、「センス」なのだと。
今の新築には少ない、
昔の暮らしを気配を感じたり、
古い友人の家を訪れるような感覚になったり、
古い建物にしかない、懐かしさや味わい深さといった魅力に惹きつけられます。
これから使おうとする建物で、昔、どんな暮らしが在ったのか。
どんな営みが行われていたのか。
そういうことを知ることも、これからのより良い使い方につながると思います。
敷地に立ち、建物に立ち、感じること。
目に入る全体の雰囲気や、触れる空気を感じること。
この建物を継ぎたいという直感。
というものも大切だと思います。
昔から伝えられる、吉とされる方角。
より良いとされる向き。
玄関や窓、水廻りの位置など、東西南北を確認しながら見ること。
「気」の流れ、を感じることも大切だと思います。
合理的ととらえるか、「スピード優先」の現代社会の中で、文化・技術の継承は後回しになっているようにも思えます。
昔から大切に受け継がれているものには、意味がある。
それを受け継ぎながら、つなぐべき建物を見極めていく。
「古民家」とは、明確な定義はありません。
昔ながらの土壁でできた家や茅葺きの家等でなくても、
歴史や文化を感じさせられる建物はたくさんあります。
それらを見極め、価値ある建物が残っていくことで、
価値あるまちができ、
住み継ぎたい場所になるのだと思います。
<再・利活用できる古民家を見極めるコツ>
1. 立地条件 ~その建物は、どんな場所に建っていますか?~
2. 敷地・建物の大きさ・広さ ~“ちょうどいい”大きさを知る~
5. 予算 ~“現実”は厳しくもあり、優しくもある、と敢えてお伝えさせてください~
<住まいの“改修(リノベーション)”・“修繕(リフォーム)”から、建物をより良く生かす“再生”まで>
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