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石垣をじっくり見てみると…

2015/11/17

「石垣から見る福山城のイベントに参加して」

11月初め 福山で行われた建築士会福山支部主催のイベントに参加しました。

講師の先生は国立広島大学大学院文学研究科教授の三浦正幸先生でした。内容は、お題にある通り、びっくりするくらいほとんど(3時間)が石垣についての内容でした。

福山城は元和八年(1622年)完成しており、約400年前と大変歴史のあるお城です。

福山城の石垣は、布積といわれる方法で積まれています。布積は、一段ずつ横に目地をつけて積み上げる工法です。そして、目地の間に間石と呼ばれる小さい石を詰めます。

この積み方は、明治以降に積み上げられたもので、築城当時の再現が出来ていないと言われていました。

また、面白いのが次の写真です。

この穴のある石は、ノミで穴をあけた部分は当時の人が、ここで石を切断したかったか、割れなかったか、予定が変わり割ることをやめてしまったかの跡です。

このような穴が各所でありました。

次に石垣の角についてです。

上部の建物自体の角は90°ですが、石垣は、斜めに積み上げられているので石自体は90°ではありません。

90°より角度を大きくしています。全部手作業でつくっています。微調整が大変なのではと本当に感心します。

次に石の表面です。

赤丸の部分の石は、のみで一か所ずつ叩いて表面を調整しているのに対し、矢印の部分の石は、縦に一気にのみで叩いて削った跡です。どとらも人力で削った跡ですが、縦筋のあるほうが力のある若い人がしたかもと、先生はおっしゃられていました。

また、一つの石にかかった時間は一人の職人さんが数週間かかったみたいで、とても今では考えられない事をしていたと思います。

まだまだ、話はありましたが、石垣一つにしても、深い話があり、また、歴史もあり大変勉強になりました。

歴史を学び伝える上で、このような文化財を残していくことは、非常に大切だと感じました。

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