東広島の地域に密着した工務店

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建物は使い捨てじゃない。

2015/09/15

「最近思うこと」

これまで「ものづくり」に携わって思うこと。

丁度、わたしがこの仕事を始めたときは東広島でもアパート、マンションがものすごい勢いで建っていました。こんなに急いで建ててしまうと、あっという間に仕事がなくなるのではないかと思ってみていました。案の定、長くは続かず今では飽和状態になっています。

それと似た状況で、今度は、土地を造成して団地として家を売る方法が流行りはじめました。なるほどと思いながら、小さな私の会社はみているだけでした。更にそれが加速していき、あっちでもこっちでも行われるようになっていきました。その時思ったのが、これはアパート、マンション建設と同じ状況になるのではないかと。今、現時点でも開発は進んでいます。小さい私の工務店としては、売り方が上手だからこの現象は仕方がないことだと思っていました。

次第に、このやり方に疑問を持つようになり、こうなったらああなるをイメージしていろいろ調べ始めました。東広島市は他市に類をみないほど人口が増加しているまちです。しかし、それも統計によると限界がきているという予測もあります。更にすでに郊外では高齢化になりつつある団地の増加、それによる空き家の増加など申告な課題も出てきています。このままいくと、どうなるのだろうと不安に思うようになっていきました。

このまま自分たちは、ただものが売れればいいのか、でも売れないと生活できない、と葛藤しながら考えてきました。そんなことから明らかに、今のまちとしての取り組みは、今を生きる事が精一杯で、本当の将来に対してのビジョンがみえてないのではないかと思うようになりました。

更に各住宅業者によるテーマパークのような団地の増加で、景観に対する配慮が全くみられません。

住宅業者も生き残るため、ローコスト住宅という名目で売ることで販売価格の下落、まさに負のスパイラルです。安いからよいものができない。しかし、これが当たり前となり、いつの間にか常識となる。

安いから寿命が短い→産業廃棄物が増える→建て替える→産業廃棄物の増加と木材需要のため森林破壊から環境破壊に繋がる、全部、負のスパイラルです。

特に、この環境破壊は、地球上の歴史の中でも近年すさまじい勢いで広がっています。一部では、すでに取り返しがつかないとまで報告されています。なぜ、この矛盾点をあまり公に指摘しないのだろうか?と思います。

これではいけないと思い最近では、本当に必要なぶんだけを、更に後世に残せるものを、つくらないといけないと思いながら、仕事に取り組むことにしました。このあたりは、人それぞれ個人的な価値観もあり、容易ではありませんが、ただ、ものが売れればいいという発想は、なくさないといけません。

最近、このことを強く想う日々であります。

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